COLUMN
経営者の資金計画
経営者がリタイヤする事については以前のコラム「事業承継とリタイアメントの違い」で考察を行いました。
事業承継とリタイアメントの違い
この時に詳細は触れませんでしたが、経営者の資産形成は非常に重要なテーマの1つですし、これをどうプランニングするか?は非常に重要なテーマになります。
豊かに穏やかに第二の人生を送って頂くには、ある程度の資産的背景が必要であることは間違いないと思います。
その資金をどうやって作るのか?
2,000万円問題ではありませんが、経営者のライフプランを考えるうえで、検討すべき内容を整理します。
●目次
そもそも経営者の希望は?
「事業承継とリタイアメントの違い」でも書きましたが、事業承継とリタイアは別物です。ですから先々の人生をどう考えておられるのか?何かされた夢や希望をお持ちなのかどうか?これがすべての原点になります。
・生涯現役で仕事がしたい
・自分の好きなことに没頭して最後を迎えたい
・お金を稼ぐことを意識せずに社会貢献をしたい
などなど、皆さんそれぞれのビジョンや希望をお持ちだと思います。
ただ、一定数おられるのは
「どうしたいか分からない」
「生きていくためには一生働かないと」
と考えておられる経営者です。
ここで私が経営者の皆さんにお話するのは、
「出来る出来ないや、現実を無視してどうしたいか?どうされたいか?という理想を語って下さい。その理想と現実とのギャップをどうやって埋めていくか?をご一緒に考えましょう」
ということです。
進むべき方向性が定まらないとプランニングが出来ませんので、まずは経営者の希望を忌憚なく語って頂くところからスタートします。
希望を踏まえたうえでのデザイン
経営者の希望を踏まえた上でデザインを描いていきます。資金計画で言えば、
・なんらかの仕事を続けて稼ぎ続ける
・リタイヤ後は仕事はせずに家賃収入や権利収入のように安定的にお金が入ってくる仕組みをつくる
・リタイヤ後は仕事をせずに蓄えた金融資産を取り崩して生活をする
・一定額まで資産形成を行なった上で資産運用をして運用益で生活をする
・上記の組合せ
が考えられると思います。
もちろん、どれが正解かどうかは誰にも分かりません。
重要なのは、経営者の希望に出来るだけ近づけるために何をすべきか?どうすれば経営者の希望に近づけることが出来るか?を見極めてプランニングをすることだと思います。
経営者のライフプランニングに欠かせないもの
経営者の希望を実現させるためにやはり欠かせないものは
「良い会社にする」
ということです。
良い会社の定義はいろいろとありますが、
「収益を生み出して、健全に事業が継続出来る会社」
とここでは定義付けします。
そもそも事業で収益を生み出さないと資産形成は不可能です。そのために、まずは現在の事業におけるキャッシュフローの確認と問題点の把握をおこない、1つずつ経営改善をしていく必要があります。
その上で、生み出した収益のストックをどこで行うのが効果的か?ということと経営者の希望を考えつつ資金計画達成にむけて実行していくことになります。
サポーターとして欠かせないもの
今まで述べてきました経営者の資金計画をサポートする人達(会計事務所・金融機関など)にとって欠かせない知識が幾つかあります。
財務会計に関する知識
現在の収益性と資金繰り・財務状況を正確に認識をした上で、経営者が望むリタイアメントプランの実現可能性の把握と実現させるために「何をどう改善するのか?」を読み解く力
各種法律・法令
リタイアメントプランを実現させるために、各種法律・法令に照らし合わせて、どのように対処すべきか?そして、どこにリスクが潜んでいるのか?を認識する力
税法
リタイアメントプランの全体像を描く中で発生する、法人税・所得税・贈与税・相続税の課税関係をキチンと把握し、適切な課税をした上で、適切な所得・資産形成をイメージする力
金融商品・資産運用
リタイアメントプランにおける資産形成をどのような商品・手段で行うのか?特定の金融商品に限ることなく、それを顧客目線にたって最適な組合を判断する力
こんな時代だからこそ、将来の不確実性を出来るだけ排除して、経営者の皆さまが描いておられる人生を実現させるために、これらの知識や豊富な経験を持ったサポーターに、ぜひご相談をしてみて下さい。
<文責>
株式会社FPイノベーション
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