COLUMN

医療機関経営に関する新型コロナウィルス対策情報

クリニック経営に役立つ新型コロナウィルス感染症に関する情報(2020年5月15日現在)をご紹介します。

新型コロナウィルス感染症の医療機関経営への影響調査について

大阪府保険医協会は4月16日に会員へ向けて行った『新型コロナウイルスの感染拡大による医療機関の影響について緊急アンケート』の速報を公表しました。

 

 アンケートの回答は926件あり、外来患者数が減っていると回答した医療機関数は785件(84.8%)あり、概算での減少率で一番多かったのは20%程度(20.5%)、次いで30%程度(18.3%)となっています。なお20%以上減ったと回答した医療機関は全体の56.9%にも及んでおり、新型コロナウィルス感染症が医療機関経営に大きな影響を与えていることが分かります。

※詳しくは大阪府保険医協会ホームページにてご確認下さい、

新型コロナウイルスの感染拡大による府内病院の影響について緊急アンケート 速報

 

医療機関の資金調達について

 今回の新型コロナウィルス感染症により、医療機関へ受診する患者数が大幅に減少しており、医療機関経営に大きな影響を与えています。そのために今回は、既にご存知かと思いますが、医療機関が出来る資金調達についてまとめました。

  • 持続化給付金
  • コロナ特別融資制度
  • 雇用調整助成金
  • 税金・社会保険料の猶予・免除
  • その他助成金

 

※経済産業省ホームページに掲載されている「医療機関向けリーフレット」と独立行政法人福祉医療機構の案内文より抜粋してご紹介いたします。

 

持続化給付金

2020年1月以降、月の売上が前年同月と比較して50%以上減少した月があれば、持続化給付金が法人の場合には最大200万円・個人診療所の場合には100万円が受け取れます。こちらについてはホームページ上で申請が可能で、申請後2週間程度で指定口座へ着金します。

 

※実際には1週間程度で支給されている事例もあります。

 

持続化給付金特設サイト 

コロナ特別融資制度

日本政策金融公庫・商工中金ならびに民間銀行や独立行政法人福祉医療機構などが、利子補給や無利子による融資制度を行っております。とくに独立行政法人福祉医療機構はかなり有利な制度ですので、融資を検討される場合にはご一考の価値があると思います。

 

なお医療福祉機構の融資については、個人診療所も対象になりますし、新型コロナウィルス感染症の影響で患者数が減少している場合も、運転資金の融資対象となります。

 

独立行政法人福祉医療機構ホームページ

 

雇用調整助成金

新型コロナウィルス感染症の影響で、スタッフを一時的に休ませた場合、雇用調整助成金の支給対象となる可能性があります。

 

ただこの助成金については、申請方法や支給率・支給額が変更になっており、5月15日時点では支給額の上限を15,000円に引き上げるなどの報道もございます。詳しくは社会保険労務士へご相談ください。

 

厚生労働省「雇用調整助成金ホームページ」

 

その他制度

各種税金や社会保険料・労働保険料の猶予や固定資産税の減免の措置や、IT化への補助金など、支払猶予や助成金など各種制度が国・地方自治体より発表されています。中には適用出来る制度もあると思いますので、自院にとって何が適用出来るかどうか?を調べられてみてはどうでしょうか?

 

 

最後に

今回の新型コロナウィルス感染症は、各方面で甚大な影響が出ております。今回、ご紹介をした補助金・融資制度だけでなく、支払が遅らせることが出来るものは一旦遅らせることも有効な資金調達となり得ます。

 

さらには、医療資材や薬剤などの在庫量も調整していただき、最小限の在庫量を確保して頂く様にすれば、資金繰りは改善します。

 

あと医療機関において、大きな支払の一つとなっているのが生命保険料です。これも半年の猶予制度や無利子による契約者借入の制度などもございますので、自院にとって一番よい資金調達方法をぜひご検討ください。必要であればご相談を承ります。ご対応はWebツールを使ったご面談も可能ですので、ご相談くださいませ。

 

 

<文責>

株式会社FPイノベーション

代表取締役 奥田雅也

 

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